新潟市 鍼灸 

北京堂鍼灸院 新潟

鍼治療のメカニズム


痛みには「急性の痛み」「慢性の痛み」があります。このどちらに対しても鍼灸は有効です。

 

急性の痛みは捻挫や打撲などの腫れている状態(内部で出血が発生している)の事です。この状態で放置すると中で出血した血液が固まり、組織の回復の邪魔をします。鍼を打つ事で周辺の血管を拡張させて、内出血を回収し、患部で固まるのを防ぎます。

 

慢性の痛みは、主に筋肉の疲労によって起こります。筋肉は疲労すると短く硬くなり、伸び縮みが悪くなる為、筋肉自体に負荷がかかったり、筋肉内の神経を圧迫したり、付着する骨膜を引っ張って痛むのです。

 

筋肉を収縮したり弛緩するには、血液内にある酸素やATP(エネルギー)が必要になります。長時間同じ姿勢をするなどの、同じ筋肉に負荷をかけ続けることで、筋組織内のATPや酸素が足りなくなる為、筋肉が緩めなくなってしまうのです。

 

鍼治療は筋肉に鍼を刺す事で、筋肉内の血管を広げる反射(軸索反射)が起こります。それにより新しい血液が筋肉内に入ります。血液に含まれる酸素とATPが入ることにより、筋肉は緩み、痛みが緩和されるのです。

 

当院の鍼治療の経過

1.疲労などで硬くなった筋肉に鍼を打つ。(特に深部の筋ほど緊張が強いので必ず届くように刺鍼する。)

 

2.刺鍼による反射で一時的に筋肉の収縮が起こるが、置鍼(40分)をしている間に筋肉の内で血流の改善が起こる。血流改善は*軸索反射による血管拡張から起こり、筋肉の弛緩を促進する。同時に興奮していた交感神経も沈静化にいたる。

 

3.抜鍼後から48時間ほど安静に過ごす。(特に治療をした日は汗をかく様な事を避ける。血管が再度収縮して効果が悪くなる)安静にしていることで、筋肉内に酸素とATP(エネルギー)が流れ込み、筋肉の弛緩が起こる。

 

4.痛みの原因である発痛物質は、血管を流れ肝臓で分解され、尿として排出される

 

5.筋肉の状態が比較的良ければ、少ない回数で完治する。だが、長期間悪い状態が続いている場合、周辺組織の回復が悪くなっているので回数が多くかかります。出来るだけ期間を詰めて治療することで、早い状態で筋組織の弛緩が期待できます。

 

*軸索反射(じくさくはんしゃ)
軸索反射とは反射経路が一次求心性神経の軸索のみで生じる反射。侵害受容器で発生した興奮は、脊髄終末部に伝わるだけでなく、他の分岐にも逆行性に伝わり、末梢終末からP物質やCGRPが放出される。これらは付近の血管や白血球などに働き血管拡張や透過性の亢進を引き起おこすのです。

 

症状の経過

症状の経過には、好転悪化、維持があります。まずは悪化のメカニズムから説明します。例として肩首を上げます。

無題

悪化

 

肩や首がはる。こり感を感じる。

(筋肉が疲労して少し緊張している。)

肩、首が痛む。
(筋肉が強く緊張して、感覚神経を一時的に圧迫して痛みを出す。)

手先や腕に痺れが出る。
(強く緊張した筋肉内で運動神経も圧迫される。)

痺れは変わらず、痛みが少し落ち着く。
(感覚神経が長期間強い圧迫をうけて、感覚麻痺を起こす。痛みが鈍くなっているだけで、状態は悪化している。)

肩を上げたり、後ろに回すことが出来なくなる。
(強い筋緊張の為、関節の可動域制限が出る。)

痛みは無くなったが、関節の可動域制限は残り、筋肉が萎縮する。
(感覚の障害の為、痛みは無いが、持続的に筋肉の内圧が高い為に筋の圧迫委縮が起こる。)

これが悪化の経過です。ほとんどの方がの段階で色々な治療院に行きますが、治療を受けても残念なことにに進む方も多くいます。それはしっかり患部に届く鍼治療をしないで、一時的な痛みの緩和を行っているからです。指圧、あん摩、マッサージは皮膚の血管を拡張する治療の為、2~3日は効果を出します。指圧に関しては、その場は痛みが無くなりますが、結果的には筋の委縮を早める結果になりますので、あまりお勧めしません。受けるとしたら、軽症の時までです。

 

次は良くなるメカニズムです。

 

好転

好転するのは悪化の逆です。必ず同じ工程を進みます。

 

肩が細くなり、腕が上がらない。上げようとすると痛む。

(ここから治すには時間がかかります。筋肉が硬く小さく委縮して、関節の可動域制限がでています。夜間痛や運動時痛は良く出る。)
↓(治療)
痛みがハッキリして少し肩の動きが出てくる。
(制限が少しずつ無くなるが、一時的に痛みがハッキリする。痛みが出たら、早めに次の回を受ける。)
↓(治療)
少しずつ肩の可動域が出てくる。筋肉が少しずつ柔らかくなる。痺れも少なくなる。
(時間がかかりますが、少しずつ関節の動きが出てきます。筋肉も厚く柔らかくなります。早く改善をさせたい方は出来るがけ患部を温めたり、冷やさない様にしてください。筋肉を良い状態でキープできます。)
↓(治療)
可動域が改善され、痛みも少なくなる。痺れ等の神経症状は完治。
(完治一歩手前です。)
↓(治療)
痛みも無くなり、完治です。
(再発予防のためにも2,3回痛みが無くても受けておくとよいでしょう。)