ムチウチ症

ムチウチ症とは、交通事故などの強い外力が頭頚部や全身にかかった際に起こる怪我症状です。交通事故を例に挙げましたが、ラグビーやコンタクトスポーツ、自転車等の転落など様々な原因で起こります。強い外力を受ける際に、体に力を入れて身構えた場合、あまりムチウチになりません。どちらかといえば脱力していたところにいきなり力が加わることで、力を入れていない大きな筋肉が首を支えきれず、首が可動域限界かそれ以上に倒されてしまい、関節間を支える小さな筋肉や靭帯が引き伸ばされて傷ついてしまいます。場合によっては靭帯より骨の方が負荷に負けて剥離骨折になることもあります。(ラグビーやコンタクトスポーツ、自転車などでは、身構えていて大きな筋肉に力を入れていても外力が勝ってしまい、結果的に同じく小さな筋肉や靭帯などを損傷してしまいます。)

首には大きな筋肉と小さな筋肉があり、大きな筋肉(アウターマッスル)は体表に近く、大きな力を出して首の曲げ伸ばし回旋、肩甲骨を動かして肩の動きをサポートしたりします。小さい筋肉(インナーマッスル)は短い距離の骨の間に存在していて、首や頭部、背骨の動きに関係して動作や姿勢のバランスなどに影響します。ムチウチ症では小さな筋肉(インナーマッスル)を損傷しますので、頸を動かした際に痛み、痛みによる周囲の筋肉の過緊張で頭痛や手の痺れ、めまいなどが起こることがありますムチウチ症では痛めた際は、頭部を打った場合は脳の検査。痛みを悪化させないように固定。(頸部は可動域が広く頭部が重い為に、姿勢や体勢でかなり頸が動きます。初期は出来るだけ首が動かないように固定して様子をみましょう。アドレナリンがおさまってから痛み始めることもあります。)痛む患部の治療。と進みます。

 

ムチウチ症の鍼治療

ムチウチ症では初期は脳や頸椎の検査が必要ですが、脳脊髄に問題がなければ頸を装具で固定して安定を図り、その後患部の治療に入ります。整形外科では椎間関節の炎症や椎間板、神経根症状によつ痛みや痺れを改善するために痛み止めの内服薬や湿布、神経ブロック注射などがおこなわれます。病院によっては低周波や干渉波による筋肉に対しての治療も行います。ただしこれらの電気治療器は大きな筋肉(アウターマッスル)には効果がありますが、インナーマッスルにはあまり効果がありません。ムチウチ症でまず痛めるの小さな筋肉(インナーマッスル)です。インナーマッスルを効率的に改善させるには、直接インナーマッスルに刺鍼するのが最も効率的です。

北京堂鍼灸院で行う鍼施術は、首背部に刺鍼します。ムチウチで痛めるのは僧帽筋のような大きな筋肉より半棘筋や多裂筋などの脊椎に近い位置になる筋肉です。側面では斜角筋や最長筋などを痛めやすいです。ただし、痛みが強かったり、事故の衝撃が大きかったり、痛い期間が経過していると、表層の大きな筋肉にまで緊張が強くなります。北京堂鍼灸院では動かして痛む場所、圧痛がある場所をよく確認してその位置を中心に背部から刺鍼します。背部の刺鍼の後は頸部の刺鍼です。頚部でも先に目星をつけていた筋肉を含め後頚部、側頚部に刺鍼します。頭痛があるなら半棘筋や板状筋、腕に痺れや痛み違和感があるなら斜角筋、首の根元に痛みがあるなら肩甲挙筋などに刺鍼します。鍼施術は痛みが強いときは週2回ぐらいで、普段の生活ができるようなら周1のペースで良いでしょう。

たまに整骨院で「交通事故専門」とか大きく掲げていますが、あれはムチウチ症を得意としているというわけではなく、交通事故の患者さんは利益がいいから来てくれという事です。こういったところは毎日通院させたり、長く通わせたりする場所もあります。ご注意を!普通の鍼灸院や整骨院は交通事故で起こるムチウチ症の治療はどこでもしてますので、腕のよさそうな鍼灸院や整骨院、整形外科にすることをお勧めします。