股関節痛

股関節の痛みは主に関節、骨、筋肉が原因で起こります。一番多いのは筋肉性です。股関節には腰や足から多くの筋肉が着きます。股関節の筋肉は体を立位で支えなくてはいけないので、強く緊張したり疲労したりします。その為、付着する筋肉自体が痛みを出したり、筋肉が神経や血管を圧迫することで、神経痛や循環障害から痛みを出すこともあります。なので股関節の痛みがある場合はまずは筋肉の治療から始めるのが効率的です。

筋肉性の次に多いのは関節です。高いとことから飛び降りたり、股関節を直接強打したりなどの強い外力が加わって関節面に傷がつく場合。重い体重による負荷や、股関節の筋肉の緊張が強い状態で、繰り返し摩擦が関節面に加わったことで関節面に傷やすり減りが起こることで股関節に痛みが出ます。このタイプは完全に関節面が破壊されていなければ、まわりの筋緊張を改善させることで関節面に加わる摩擦が減るので筋肉性の治療でも改善があります。

骨が原因なのは大腿骨頭自体か関節臼に障害があります。これは骨の障害なのでレントゲンにも映るので病院で指摘されて発覚します。生まれた時に股関節を脱臼したり、先天的に形成不全がある場合が多いです。それ以外に大腿骨頭壊死症というのがあります。これは大腿骨頭や頸部での骨折時に骨頭に向かう栄養血管が何らかの原因で途絶することで骨頭部が壊死します。それ以外にもステロイドの多用や糖尿病、アルコール依存症などの要因が関係すると言われています。(毛細血管などの循環が悪くなるような病気が原因になることが多いです)これに関しては原因は何であれ、大腿骨への循環が改善されると改善される可能性がある為、初期なら当院の鍼灸治療で効果があるようです。私は経験ありませんが、私の師は股関節の深部筋の治療で治った経験があると言っていました。当院の鍼施術は深部筋の血管拡張を起こすことで、筋緊張の緩和や筋腱靭帯などの修復を促します。その為、大腿骨の頸部あたりまでが原因で循環が悪く壊死になる場合は、深部筋に対する鍼施術で改善するのだと考えられます。

股関節痛の鍼灸治療

北京堂鍼灸院の股関節痛の施術は鍼治療が基本です。鍼治療は筋肉に鍼を刺すことで、筋肉内や皮下の血管を拡張させ、血液循環を改善させることが出来ます。血液循環が改善された筋肉は筋緊張が緩和する為、筋肉の過緊張が原因で起こる痛みを改善させます。何もしてないのにいきなり起こった場合は比較的簡単に治ります。一時的に痛みが出るほど股関節の筋肉が疲労して筋緊張が強くなったからです。どんな症状でも同じですが、早期ほど簡単に治り、症状が出てから何か月も経過して治療すると回数がかかります。

股関節の痛みの原因になる筋肉は、小殿筋、中殿筋、大腿筋膜張筋、腸骨筋、大腰筋です。梨状筋や双子筋、閉鎖筋、大殿筋などは臀部後ろ仙骨部あたりに痛みとして感じます。股関節の内側だと恥骨筋を痛めることがありますが、ヨガなどの開脚で痛めるので、本人にその筋肉を傷めたのか自覚があります。小殿筋や中殿筋、大腿筋膜張筋は立位で体重をかけると痛み、腸骨筋と大腰筋は腿を上げようとすると痛みます。(車の乗り降りの時に足を上げようとして痛む)良く痛みの出る体勢や動きを確認してみると、どこを痛めているのかがわかります。

鍼施術は、痛めていると思われる筋肉に直接刺鍼します。股関節の後ろ横側にある筋肉(小殿筋、中殿筋、大腿筋膜張筋)は横向きかうつ伏せで刺鍼します。大腿骨の大転子を中心に扇状に刺鍼して腸骨に当てます。股関節は筋肉の奥に骨があるので必ず骨に当たって止まる為、安全に刺鍼置鍼が出来ます。筋肉は骨に付着するので、骨膜に近い深部の筋肉ほど股関節痛の原因になりやすく、深部の筋肉を改善しないと改善にはつながりません。

 

股関節の内側の痛み(痛む場所がはっきりしないことも多いです)は、腸骨の内側にある腸骨筋と大腰筋が原因になります。大腰筋はかなり珍しく、どちらかといえば腰痛に感じるので今回は省きます。治療方法が気になる方は「腰痛」のぺーじで確認してください。腸骨筋は足を上げるスポーツでも痛めますが、腰痛と一緒にじわじわ悪くなることもあります。腿を上げる「股関節を屈曲させる筋肉」です。鍼施術では上向きで股関節屈曲位にして腸骨を滑らせるようにして刺鍼します。これは訓練を積んだ一部の鍼灸師しか出来ないので、腸骨筋の治療を希望する場合、事前に鍼灸院に確認してから来院することをおすすめします。